SIMetrix/SIMPLIS Elements(シメトリックス/シンプリス エレメント)版は、無料でダウンロードできるソフトウェアで回路図キャプチャ、波形ビューアと解析が利用できます。ユーザがSIMetrix/SIMPLISのシミュレーションに早く慣れていただくため、ユーザ向けのマニュアルやトレーニング資料も提供しています。 エレメント版は無償版でライセンスやコピーに制限はなく、機能はほぼ全て利用可能ですが、回路規模に制限があります。単なる紹介用のデモ版ではなく、実際の業務にご利用いただける機能レベルで提供しています。
エレメント版のダウンロード及びインストール方法の動画
エレメント版入門編 SIMetrix 操作方法の動画
エレメント版 入門編 SIMPLIS 操作方法の動画
システム要件
SIMetrix/SIMPLIS エレメント版は、以下のOSで作動します。
Windows 10 (Home, Pro, Enterprise), Windows 8/8.1 (Standard, Professional, Enterprise),
Windows 7 (Home Premium以上).
SIMetrix/SIMPLIS エレメント版 とSIMetrix エレメント版への質問、サポートは保守契約をされているお客様に限定させて頂いております。
SIMetrixの制限事項
製品版の機能の全てが入っていますが、以下の項目は除きます。
- 1.コマンドラインはありません。コマンドラインが必要な機能は使用できませんが、これは僅かです。
- 2.ユーザースクリプトは実行できません 。
- 3.Verilog-Aコンパイラはありません。(製品版のプロとエリート にのみです)
- 4.Verilog-HDLミックスドシグナルシミュレーションはありません。(製品版のプロとエリート にのみです)
- 5.メニューのカスタム化、キーの定義はできません。
- 6.PSpice translatorは小さな回路に限定されています。
7.SPICE3の生ファイルインポート機能はありません。
8.セーフオペレーティングエリアテストの機能はありません。
9.メニュー/キーの編集機能はありません。
10.暗号化されたモデルはサポートされておりません。
11.DVMオプションはありません。
上記の機能のいくつかはアンロックすることで30日間有効にできます。メニューの Help | Unlock Features...をご覧ください。
回路規模の制限
回路規模が主な制約となりますが、正確には次のようになります。
- 内部アナログノード 140
- デジタルノード 360
- デジタルポート 720
- デジタルコンポーネント 300
- デジタル出力 360
上記のノードの数は、全ての回路ノードと、いくつかのデバイスモデルの内部エレメントも含みます。例えばオペアンプは、複雑さによりますが内部エレメントのノードも含みます。
SIMetrixの任意の論理ブロック定義、および任意ソース表現の制限はありません。
SIMPLISの制限事項
SIMPLISは SPICEとは異なったシミュレーション方法で行なわれます。実行するそれぞれの領域で回路の直線モデルが用いられます。実行中の領域が変化したとき、例えば、トランジスタがONとなったとき、新しい直線モデルが形成されます。このような実行される領域をトポロジーと呼んでいます。トポロジーは回路のデバイスが実行の領域で変化したとき、同様に変化します。例えばダイオードは典型的には3ないし4の直線領域でモデル化されています。ダイオードの電圧や電流が変化したとき、それは異なったセグメントに変化しますが、そのとき新しいトポロジーが作られます。
- 1.state variableは合計で15個までです。
- キャパシタやインダクタはそれぞれ一個のstate variableとなります。time-varying sourceやsmall-signal AC source は一個のstate variableが必要となりますが、例外として、 SINusoidal や COSinusoidal sourceはソースごとに二個のstate variableが必要となります。
- 2.キャパシタとインダクタは合わせて10個までです。
- 3.switchやsimple、transistor は合わせて6個までです。
- 4.論理ゲートは合計で6個までです。
- 5."state" は合計で26個までです。
- PWLエレメントには一個の stateが必要となり、スイッチごとに一個の stateが必要となります。それぞれのtime-varying source には一個の stateがそれぞれ必要で、logic gateごとに一個の stateが 必要となります。
- 6.トポロジーは合計で100個までです。
- 100個のトポロジーは簡単なモデルを使った簡単なスイッチング回路では十分ですが、複雑な回路やモデルを使った回路ではこの制限を越えてしまいます。
制限の無い項目
制限がないものとして、回路図入力には規模の制限がなく、入力や印刷も製品版と同じようにできます。汎用回路図作成ツールとして皆様で共有していただけます。
抵抗、独立したソースや制御されたソース、任意の論理ブロックでの定義サイズなどに制限はありません。
各解析モードでシミュレーションの実行時間に制限はありません
チュートリアル
以下のサイトからチュートリアルのPDFがダウンロードできトレーニングができます
初めに(SIMetrix, SIMPLIS)
SIMPLIS
ドキュメンテーション
プログラムのHELPファイルにすべてのドキュメントが入っています。また、製品版のインストールディスクにPDFファイルで全てのマニュアルが収納されています。
マニュアルはSIMetrix Technologies社のWeb Siteからも全てPDFファイルでダウンロードできます。
- UsersManual.pdf
- まず、初めにお読みいただくマニュアルです。ソフトのインストレーションから始まり、SIMetrix,SIMPLISの両方についての使い方、初めてお使いいただくときの手順などが述べられています。回路図入力の使い方、SIMPLIS の設定、SIMetrixでの解析、など全般的なことが述べられています。 SIMPLISとSIMetrixの個別の詳しい内容は、下記のリファレンスマニュアルを参照して下さい。
- Simulator Reference.pdf
- SIMetrixの詳細なリファレンスマニュアルです。SIMetrixを更に深く理解し、利用されるときにお読み下さい。
- SIMPLIS Reference.pdf
- SIMPLISの詳細なリファレンスマニュアルです。SIMPLISを更に深く理解し、利用されるときにお読み下さい。
- Verilog-A Manual.pdf
- Verilog-HDL ミックスシグナルシミュレータ とVerilog-Aモデリング言語についての詳細なマニュアルです。エレメント版ではご使用できません。
- SCRIPT Reference.pdf
- C言語でSCRIPTを書くとき、コマンドでシミュレータを動作させるときに使用するSCRIPTの詳細なリファレンスマニュアルです。エレメント版ではご使用できません。
エレメント版ダウンロード
エレメント版は以下のサイトからダウンロードできます。
SIMetrix/SIMPLIS Elements Installer (~150MB)
Downloadするとき、レジストレーション用のフォームに記入し、それをSendとするとダウンロードが開始されます。
エレメント版は全て無償ですので、どうぞご自由にご活用下さい。
エレメント版を使った自習教材
エレメント版を使った自習教材があります。
プロのためのスイッチングパワーアンプの設計法
荒木邦彌 著 A4サイズ、約 270ページ
価格:税抜き 5万円
スイッチングパワーアンプの設計法が学べます。
弊社営業までお問い合わせ下さい。